消化器内科
診療内容
質の高い医療を提供。内視鏡は低侵襲な手段の1つです。
消化器内科は、6人の専門医で構成しております。消化器を中心に、一般内科をおこなっております。柱となるのは、消化管を中心とした内視鏡による診断と治療、そして肝胆膵も含めたがんの診療の2つです。エビデンスの確立した普遍的な診断・治療を、安全・確実かつ低侵襲に実施することを使命としています。
食道・胃・十二指腸・小腸・大腸の診断と治療は、内視鏡センターを中心に低侵襲で質の高い医療を提供しています。内視鏡検査の件数は年間4000件を超えています。早期胃がん、早期大腸がんなどに対する内視鏡治療(切開剥離法、内視鏡的粘膜切除術)にも注力しており、手術が必要な消化器悪性疾患(がん、肉腫など)については外科と連携して治療を行っております。
また、過敏性腸症候群などの消化管機能障害、ヘリコバクターの除菌も専門としています。その他、胆道や膵臓疾患、肝臓疾患などにも最新の治療技術を取り入れ、総胆管結石に対する内視鏡的採石術(内視鏡的乳頭切開術、内視鏡的乳頭バルーン拡張術)なども実施しています。さらに、C型慢性肝炎に対するインターフェロン治療やインターフェロンフリー治療は、多くの治療経験を持っています。
切除不能ながんに対しては、患者さんの体力や年齢を考慮して化学療法を行ったり、苦痛除去を行っています。放射線科と協力して、肝細胞がんの肝動脈塞栓術などのほか、膵臓がんや胆管がんによる閉塞性黄疸に対するステント治療なども実施しています。その他、新薬の治験にも積極的に参加しています。
また、当院のみでは実施が困難な放射線治療や学際的治療については、広島大学病院などの基幹病院と連携して行っています。引続き地域の皆さまのお役に立てるよう取り組んでまいります。
診療実績
1. 消化器内科治療件数
2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
胃ESD | 22 | 21 | 17 | 21 | 22 | 20 | 20 | 19 |
食道静脈瘤治療 | 29 | 22 | 14 | 16 | 8 | 6 | 3 | 8 |
PEG造設 | 25 | 29 | 21 | 23 | 34 | 42 | 30 | 28 |
大腸ポリープ切除 | 144 | 166 | 165 | 179 | 192 | 229 | 225 | 207 |
胆道系治療 | 31 | 40 | 42 | 40 | 35 | 80 | 81 | 27 |
胆道ステント | 13 | 12 | 26 | 19 | 11 | 28 | 42 | 16 |
2. 消化器内科検査件数
2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | |
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上 部 | 2,915 | 2,858 | 2,837 | 2,862 | 2,663 | 3,242 | 3,705 | 4,137 |
下 部 | 1,545 | 1,710 | 1,587 | 1,719 | 1,684 | 1,862 | 2,006 | 1,907 |
胆道系 | 45 | 62 | 58 | 55 | 41 | 86 | 87 | 41 |
医師紹介
副院長
三重野 寛
みえの ひろし
消化器、消化管、内視鏡診断・治療、IBS、GERD
日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会認定医、日本内科学会指導医、広島大医学部臨床教授
1980年卒
消化器の内視鏡による検査・治療については、上部・下部消化管、胆道と幅広く、かつすべてにおいて中等度以上のレベルで対応しております。粘膜下層剥離術(ESD)に関しては、食道や大腸にも対応しております。私自身、かなり早い時期から内視鏡による検査・治療に取り組んで参りました。これからも、指導・教育・研修などを通し、当院の消化器内科の内視鏡検査・治療の技術的な進歩をリードしていきたいと考えております。
病院診療部長・消化器内科主任部長
峠 誠司
たお せいし
消化器疾患(肝・胆・膵)
日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医、日本内科学会認定内科医
1984年卒
私自身の専門は、もともとは胆・膵系です。現在は、消化器内科一般を幅広く診ているほか、内視鏡検査等も行い、ジェネラリスト的な立ち位置で診療にあたっています。患者さんにとって負担が小さく、かつ治療効果が最大になるよう常に考えて診断・治療にあたっています。JR広島病院の消化器内科は、若手からベテラン、専門も消化管内視鏡から肝・胆・膵まで、バランスよく配置されております。ひとつのチームとして、地域の医療機関の皆さま、そして地域住民の皆さまのお役に立ち続けたいと考えております。
救急センター第一主任部長
吉田 成人
よしだ しげと
消化器・消化管疾患、消化管癌、炎症性腸疾患、ヘリコバクター感染症、超音波内視鏡検査、内視鏡治療
医学博士、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医・学術評議員、日本消化器病学会専門医・指導医・学会評議員、日本消化器がん検診学会認定医・指導医・代議員、日本消化管学会胃腸科認定医・胃腸科専門医・胃腸科指導医、日本ヘリコバクター学会 H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医、日本内科学会認定医・総合内科専門医・認定施設指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、日本医師会認定産業医、広島卒後臨床研修ネットワーク指導医、緩和ケア研修会修了、広島大学医学部臨床教授、広島大学ナノデバイス研究所客員教授
1992年卒
消化管癌や炎症性腸疾患などの診断・治療を専門とし、なかでも超音波内視鏡を用いた診断を得意としています。モットーとしては、低侵襲な診断治療を心がけています。
部長
山科 敬太郎
やましな けいたろう
消化器疾患(肝臓疾患)
日本消化器病学会専門医、日本内科学会認定内科医
1998年卒
消化器内科に関しては幅広く診ていますが、専門は肝疾患です。肝がんの内科的治療や検査、C型慢性肝炎に対する最新のインターフェロン治療にも取り組んでいます。
部長
大原 英司
おおはら えいじ
消化器疾患(胃・大腸)
医学博士、日本内科学会認定医・総合内科専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化管学会胃腸科認定医・専門医・指導医、日本肝臓学会専門医・指導医、日本ヘリコバクター学会 H.pylori感染症認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、緩和ケア研修会修了
2002年卒
消化管(胃・大腸)を専門としています。苦痛のない内視鏡検査を心がけています。